ランナー膝(腸脛靭帯炎)
コラム
written by Teruyuki Ueki

最近のマラソンブームの影響もあり、ランナーさんにご来院いただくことが多いです。特に大阪マラソンなどの大きな大会のあとは、調子を崩したランナーさんのケアをよくさせてもらっています。
ランナーさんのお悩みの代表と言えば腸脛靱帯炎ですね。ランナー膝といわれることもある症状です。
ランナー膝(腸脛靱帯炎)はマラソンやランニングなど、走ることが多い方に起こりやすい膝疾患です。膝の外側に痛みを感じるとランナー膝の疑いがあります。
膝に痛みがあると膝に原因があると考えがちです。ですが、ランナー膝は原因は膝にはありません。あまり知られていないことなのですが、多くのランナー膝の原因が、「大腿筋膜張筋」という股関節の筋肉です。
大腿筋膜張筋は上部が骨盤に付着し、下部は腸脛靱帯に付着しています。また、大腿筋膜張筋と繋がる腸脛靱帯は太ももの外側を通り、下部は膝の外側で終わります。つまり、骨盤から膝の外側まで、大腿筋膜張筋と腸脛靭帯で1本で繋がっています。
この膝まで繋がっている大腿筋膜張筋が、多くのランナー膝の原因になっています。
大腿筋膜張筋とランナー膝(腸脛靭帯炎)の関係

走る動作のときのように足を踏みだすと、股関節はその構造上、自然に外側に捩じれます。その捩じれを防ぎ、脚を真っ直ぐに保つ役割を担っているのが大腿筋膜張筋です。
そのため、長距離(長時間)走ったりすると、この筋肉に疲労がどんどん蓄積されていきます。
筋肉は疲労が溜まると緊張して収縮します。大腿筋膜張筋が収縮して短くなると、その下に繋がっている腸脛靱帯を引きあげます。腸脛靱帯は膝関節の外側に付着していますので、付着部分が引っ張られて痛みが起きるようになります。
これがランナー膝(腸脛靭帯炎)の原因です。股関節の筋肉である大腿筋膜張筋が、腸脛靱帯を引っぱって痛みが起きているのです。
ランナー膝の方の太ももの外側をさわると、パンパンに張っていることがあります。緊張して収縮した大腿筋膜張筋に引っぱられて、腸脛靱帯がパンパンに張っているからです。
頑固なランナー膝でお悩みであれば、大腿筋膜張筋のケアしてみてください。
当院のアプローチ

ランナー膝(腸脛靭帯炎)の改善には大腿筋膜張筋のケアがなにより大切です。大腿筋膜張筋の緊張と収縮を改善すれば、腸脛靱帯を引っぱる力がなくなり、ランナー膝の痛みも消失すると思われます。
当院でもオステオパシーのカウンターストレインやトリガーポイント療法を用いて、大腿筋膜張筋の調整を念入りに行っております。ですが、大腿筋膜張筋のケアだけでは不充分なこともあります。
大腿筋膜張筋は、脛の筋肉やお尻の筋肉からの影響を受けやすい部位です。それらの筋肉も同時にケアしておかないと、大腿筋膜張筋の緊張が取れない症例もあります。
脛の筋肉やお尻の筋肉の緊張は見逃されがちですが、当院はそういった筋肉もトータルにケアし、ランナー膝の改善に努めています。
当院は大阪市天王寺区にある整体院です。
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1階店舗 大阪市営地下鉄谷町線の「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」より徒歩で約1分。 - ご連絡
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