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屈曲制限腰痛

Ｎさんという50代の男性の方に、腰痛をご相談いただきました。長距離歩いたあとから左腰が痛くなったそうで、その痛みがずっと続いている状態です。
整体を開始する前に、お身体をチェックさせてもらうと、腰を前に曲げると痛みがあるとのことでした。前に曲げたさいに痛みが起きる腰痛は、屈曲制限腰痛といいますが、屈曲制限腰痛の症状も人それぞれで少し違います。
さらに細かくお身体をチェックさせてもらうと、立った状態で腰を前に曲げると痛みがあるものの、椅子に座った状態だと前に曲げても痛みがないとのことです。
同じように腰を前に曲げているのに、立った状態だと痛くて、座っていれば痛くない。この違いをよく考えてみると、痛みの原因が見えてきます。
立った状態で腰を前に曲げると、太ももの裏側やふくらはぎなど、足に突っぱりを感じるものです。ですが、座って腰を前に曲げると、突っぱりは感じません。これがＮさんの腰痛の原因です。
立位で腰を前に曲げると、足の裏側（太ももやふくらはぎ）が突っぱります。そのさいに足の裏側が過度に突っぱっていると、腰を前に曲げる動きを邪魔します。邪魔されている状態で無理に腰を曲げますので、腰に負担がかかって痛みが起きるのです。
ですから、座位だと腰に痛みがありません。座ると足の裏側はゆるみますので、腰を前に曲げても突っぱりません。曲げる動作を邪魔するものがないので、痛みも起こらないというわけです。
それをふまえて、Ｎさんの太ももの裏側やふくらはぎをチェックしてみると、筋肉がガチガチに硬くなっていました。この凝っている足の筋肉が突っぱって、腰の動きを邪魔しているのでしょう。
そこで、筋肉のこりをやわらげる整体を行うと、腰を前に曲げても痛くなくなったそうです。やはり、Ｎさんの腰痛は足の筋肉が原因だったようです。
腰痛だから腰椎（腰の骨）や骨盤の歪みが原因と決めつけず、症状の詳細をしっかりお伺いして、不調の原因を見つけだすことがなにより大切です。

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